珈琲のお話

住職のおはなし

一妙寺へ来て二年が経ちました。

 思い返せば二年前、バタバタと落ち着かない状態で身延から東京にやってきました。お葬儀や法要の実践経験がほとんどない私をあたたかく迎えてくださった赤澤住職の薫陶をたまわり日々のお勤めを申し上げておりますが、小さなミスが続くと果たして私は少しでも成長できたのだろうかと不安になります。
 
 一方、一妙寺は二年前よりも格段にグレードアップしております。私が来てから、お寺の外壁の塗り替え、控室から見える小さな庭の石畳新設、永代墓「永縁」の区画をあらわすシンボルマークの彫刻、本堂の四菩薩をお迎えするための台座完成など、皆さまがさらに気持ちよくお参りできるようになりました。やはりお寺というのは、皆さまのお力添えあっての、皆さまのためのお寺なのだと改めて思いました。
 
 さて、寺務所内でも小さな変化が起こりました。時間がある朝にはコーヒー豆を挽き、美味しいコーヒーを頂きます。おかげさまで、コーヒーを飲むようになってから豆に関する知識が増えました。コーヒー豆にも品質をあらわす等級が決められており、下からローグレード、コモディティ、プレミアム、スペシャリティとなります。やはり最高品質のスペシャリティコーヒーは格別です。何気ない朝に最高のコーヒーを飲むことはこの上ない贅沢です。
思えばお釈迦さまの説かれた最高の教え、心の一番深いところを文字としてあらわした法華経を毎日唱えることができるのもまたこの上ない贅沢ではないでしょうか。これからも、どんなときでもスペシャリティなお給仕を捧げることができるよう日々、自己を焙煎してまいります(笑)

 美味しい豆が手に入るお店があればぜひ教えてください!

(佐藤勇光)

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