一妙寺のお餅

住職のおはなし

新しい年を迎え、一妙寺は新年祝祷会を執り行いました。私共は日蓮宗という宗派でありますので法華経という経典を拠り所としております。その法華経をお守りくださる鬼子母神さまへ信徒のみなさま方は本年の多幸や息災を願い、祈る式典が新年祝祷会となります。

厄除けの秘訣などにも示されますが、福を得るためにはまず福を渡さねばなりません。善いことをして、自分の心にある悪や汚れといったものをすっきりさせることで福を得ることができます。スペースがないとせっかくの福も入ることができません。このことを法華経では「若持法華経 其身心清浄(にゃくじほけきょう ごしんじんしょうじょう)」といいます。

一年の始まりであるこの冬の時期にお寺へ参る意味は、今の自分にないものをいただくことになります。それは厄災を払う力であったり、病魔を克服する力であったり。現在、過去、未来の時間軸で申しますと鬼子母神さまへの祈りは「現在から未来」への祈りとなります。

対象に夏の盛りであるお盆の時期にお寺へ参る意味は、今の自分に既にあるものに手を加えることといえます。それはご先祖さまの供養であったり、因縁によって生じた反省であったり。現在、過去、未来の時間軸で申しますと佛さまへの祈りは「現在から過去」への祈りにかわります。

そういう意味では新年祝祷会は「自分の身心を清浄にして、新年の福を得る儀式」といえます。毎年一妙寺ではお経の後、身心を清浄にするおかゆを食し、新年を福を得るお餅をいただいておりました。本年は皆さまと一緒におかゆを食することが叶わず残念でしたが、意味だけでもお知りいただけますと嬉しく思います。

本年も何卒宜しくお願い致します。