日蓮聖人のお誕生日

住職のおはなし

日蓮宗の開祖である鎌倉時代の日蓮大聖人は2月16日、生誕から数えで800年を迎えられました。

そのために私ども日蓮宗は、大聖人が生誕された千葉県鴨川市の誕生寺(たんじょうじ)で「慶讃大法要」を実施いたしました。

新型コロナウイルスの感染拡大をうけ、オンラインでの配信やリモート参加を取り入れるなど異例の法要となりましたが、これがかえってよかったのです。なぜなら多くの人が安心しながら、法要に参加できましたから。

大法要は日蓮大聖人800才のお誕生の日に、お生まれになった生家跡に建てられたお堂で、厳かに執り行われました。感染防止に配慮し、マスクとフェイスシールドを着用した僧侶の光景はもう見慣れたものです。お坊さんの読経の声が、勇ましく堂内に響き渡りました。同時に設置された大型ビジョンにはリモートでご自宅から参列されている全国の信徒の皆さまが映し出され、「日蓮宗はこんなにも多くの方に支えられているんだな」と実感し、胸が熱くなりました。

前回の大法要は日蓮大聖人750才のお誕生日の時でした。今から50年前の昭和46年に行われたようです。私はまだ生まれておりません。記録によるとお坊さんが約700人、檀信徒の方々を合わせて2000人程が参加されたようです。

今回の大法要は5年前から準備をすすめていたのですが、打ち合わせでは前回と同様の規模での開催を見込んでおりました。まさか世の中がこんな事態になるとは・・・新型コロナの影響で大規模な開催が困難となり、新しい形の法要を決断致しました。

その概要は先述のとおり、お堂で参加する僧侶を限定し、会場に入れない方々は、オンライン会議サービス「Zoom」や、動画サイト「YouTube」を通じて会場の外から参加していただいたのです。

ズームでは約250人、ユーチューブでは最大2100人が視聴し、結果的に参加者数は前回を上回ることができました。時代に即応した法要をお勤めすることができ、きっと日蓮大聖人も「よかったよ」とおっしゃってくださるとおもいます。

次回の850才のお誕生日法要は50年後です。私も健康に留意し、今回のようにまたお祝いさせていただければとおもいます。

皆さま、いつも日蓮宗を支えてくださり、一妙寺を応援してくださり、本当にありがとうございます。

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