一妙寺の山風

住職のおはなし

  変転めまぐるしい現代社会でございますが、紙と万年筆、先生に習う正しい字体、切手、風景印、寺印、印泥、永代供養墓の管理がお寺の仕事をする上での私の「こだわり」です。

 世の中は「こだわり」に満ちています。見えないところにも彩色を施す職人のこだわり、良質な材料を惜しげもなく使い、廉価で商品や技術を提供するお店のこだわりなど。利益はあるの?はい、利益はこだわることによって仕事が好きになることです。私の人生はこれだという誇りがもてることです。多くの御縁によっていただいているお仕事なので、日々使命感とこだわりをもって住職のお勤め、宗教法人代表役員の職務に励んでおります。

 一方で「柔らかくなることも大切だなあ」と感じることもあります。芯にはこだわりと厳格さをもちながらも時と場所、場合に応じて使い分けていくことです。

 お寺には「山風(さんぷう)」という言葉があり、代々のお寺に伝わるやり方という意味があります。現代に新しく建立された一妙寺の山風は「難しい言葉を使わない、わかりやすいお寺」だと思っております。

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