開教偈のお話し(4)

住職のおはなし

真理を求めるときくと、私たち一般庶民の凡夫には全く関係のない話に聞こえます。しかし、そうではありません。私たちの心は妙法でできています、従って心は妙法を求めずにはいられません。 そして心は妙法に出会わない限り安らぐことはありません。 私たちは何かを求めずには生きていけない理由は欲望のせいではなく、心のもっている性質によるものなのです。

「至極の大乗思議すべからず」

 

大乗とは大きな乗り物という意味です、迷いの世界、闇の世界から私たちを救い出して、悟りの世界、光の世界へと連れて行ってくれる乗り物です。その乗り物は一人だけで乗る小さなものでなく、大勢の人々が乗車できる大型バスのようなものです。大きな乗り物、大乗といいます。 これはお釈迦さまの教えを譬えた言葉です、至極とは最高という意味で、法華経のことを「至極の大乗」と呼びます。思議すべからずとは、言葉だけで理解することもできないし、又、理解したような気になってもいけないということです。

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