遺せる財産のお話

何故人間は死者の遺体を大切に扱いお墓を建てたかというと、肉体を構成している霊魂を供養しているのです。
 
 何故散骨をしてはいけないかというと、お骨は物ではないからです。

 肉体を作っていた霊魂はお骨に宿っています。お骨を収集して、宝塔(お墓)を建て、お経をあげて供養をするとどうなるかといいますと、その肉体を構成していた霊魂が、やがて来世で人間の肉体をまた形成します。供養された肉体は更に堅固で病気からも怪我からも防げる能力をつけてきます。

 全ては輪廻します。魂だけではなくこの物質界を構成しているものすべて輪廻します。それを先人達が法華経によって供養してくれたので、今の強い身体をもった私たちが生きています。智恵や技術の伝達も同じ理論です。ですからお骨は大切にしなくてはいけません、お骨は単なるカルシウムではないんです。

 お墓はサンスクリット語「ストゥ―パ」→「ソトーバ」→「卒塔婆」という言葉に由来し、天と地を結ぶという意味があります。塔によって天と地が結ばれ、地に埋葬されたご遺骨の霊魂が天に昇るという教えです。

 私たちが子孫に残せる最高の財産は信仰です。例え億の財産を残しても、信仰を残さなかったらそれは本当の宝ではありません。信仰に勝る宝はありません。でも今の私たち日本人は何百年も続いた信仰を、唯物思想のおかげで簡単に捨てています。


 仏事、法要はわずらわしい、お葬式にお金をかけるのは馬鹿らしいという考え方が横行しています。
 
 自分たちが娯楽に使うお金は尊くて、死者を送る為のお金はなるべく使いたくないという気持ち、これを顛倒の衆生(てんどうのしゅじょう)といいます。


 長い長い御先祖の歴史があって、今の自分の命があるのに、人間の想像力は目先しか見えないことに気付かされます。

2014年03月15日