新入社員の皆さま

4月8日は「はなまつり」、仏教の祖であるお釈迦様のお誕生日でした。お釈迦様は釈迦族の王子様として生まれ、本名は「ゴーダマシッダルタ」といいます。

 王宮殿で不自由のない生活を送られましたが、同時に悩んでおられました。それは、なぜ人は生きるのだろう、老いるのだろう、病にかかり、死ぬのたろうという疑問です。

 苦行を重ね、あらゆる修行をされましたが、抱かれた疑問を解決する答えには辿り着きませんでした。 見切りをつけたお釈迦様は苦行を辞め、村娘からの供養をいただきながら、体力の回復に専念されます。この村娘の名前を「スジャータ」いい、私どもには珈琲でお馴染みですね。

 静かに瞑想に入られ、菩提樹の下で、お釈迦様は遂に悟りを開かれました。その時に弟子たちに聞かせたお話が現在の経典として残されているわけです。

 戒律を重視するお経、真言を唱えたり、座禅を組んだりと現在では種々の教えがある中、日蓮宗では「法華経」を拠りどころをしております。これはお釈迦様が晩年に説かれた教えであり、「満たされないことこそが尊かった」というものです。

 心は常に無常であり、形あるものは変化するものです。桜や紅葉が常に開花しているわけではなく、時期がくれば花を地に落とし、新芽を育てる準備をするように、人の心も常に一定ではありません。
 
 午前中は優しかったが、午後は無慈悲になったりというのはよくあることです。安定しない心を正すために、唱えるのが御題目です。そして、無常であるからこそ、お腹がすいたり、人恋しくなったりするのであり、良き人や御馳走に出逢えた時に、我々の求める幸せがそこにあります。

 旗日の並びに恵まれた黄金週間が始まります。新入社員のみなさま、本当にお疲れさまでした。「自分にあった仕事」などまずありません。酸っぱいものがいつの間にか熟れるように、どうやら仕事の味というのは、時間をかけて深まるようです。
 
「満たされないことこそが尊い」この教えはとても深いものです。法華経の教えを胸いっぱいに吸って、今後も一緒に学んで参りましょう。

2012年05月01日