一本松の命

なでしこの舞に胸を躍らせた時間もあれば、忌まわしい波さえなければと、涙した時間もありました。昨年は皆さまにとりましてどのような一年でしたでしょうか。「つながり」という言葉を今年のお正月ほど感じる年はないのでしょう。

 思い出されるのは、岩手県陸前高田市の一本松です。震災このかた仲間七万本の松は倒れ、日本一有名な木になりました。震災後はまだ青々としていた一本松も、海水で根が腐り立ち枯れ、ついに蘇生も断念されました。

 希望を託した一本松の枯死は胸を突かれる思いですが、命はつながります。一本の松ぼっくりの種子から苗が育っているという新聞記事を読みました。光明を見出します。どうか親のように強くあってほしいと、若い命に願わずにはおられません。

一人の強い親から、たくさんの強い子供が生まれるのです。
 
歳と歳を結ぶ、除夜の鐘や元旦は、「御先祖様」「わたし」「こどもたち」のつながりと願いを認識させてくださいます。仏さまに御先祖さまからのつながりを感謝し、新しい歳の神様には子供たち強くあれと願いに託します。
 
今年も皆さまにとりまして、良い歳でありますように。

2012年01月01日