お説教のお寺

澄憲といえば、鎌倉時代を代表する説教師として著名である。比叡山で天台宗の教えを学んだ後、京都に下って小さな庵を結び、親鸞上人と同じように妻子をもうけられて過ごされましたが、お説教にかけては他の追随を許さぬほど名人でした。

 その巧みな弁舌は、釈迦の弟子、フルナと比較されたほどで人は彼を「フルナの再来」と褒めたという。

 澄憲が得意としたのは、「法華経」の説教でした。中国で「法華経」を信仰していた人々の逸話を紹介しながら、「法華経」の奥深い経文を独自に解釈されます。法座を開いて「法華経」のありがたさを人々に語り聞かせました。澄憲の説法に耳を傾けた人々は、その巧みな弁舌に酔いしれながら、さらに「法華経」を尊ぶ信仰を深めていったようです。

 「法華経」の流布に尽くした澄憲の功績は、近年注目されています。現代にあってもお説教のあるお寺とないお寺では、人の出入りが全く違うといわれます。一妙寺ももちろん「お説教のお寺」であれるよう勤めたいと思います。

2011年08月01日