日蓮宗新聞の記事

 

 

「もしも今回、国内開教師に選ばれなかったとしても、自分の力で1からお寺をつくるつもりでした」
人口過密地域その他、宗務総長の定める地域において布教を行う「国内開教師」。日蓮宗では初となるこの国内開教師の辞令交付式が9月27日東京・大田区の宗務院で行われ赤澤貞槙師が日蓮宗第1号として任命された。


8月下旬に行われた選考会では複数の応募者があり、赤澤師の緻密な布教計画とプレゼンテーション能力が評価された結果となった。実家がお寺ではない、在家出身の赤澤師は現在29歳。結婚して今年の7月に子供が生まれ「親としての自分が始まり、生まれ変わった気分」と今回のチャンスに対する意気込みを語る。


赤澤師は国内開教師が募集される何年も前から他宗派の国内開教師を訪ね、その布教方法を学び、地に足が着いた計画をたててきた。人口の増減や持ち家率などの詳細なデータを集め、寺院の需要が一番高いと予測される国立市に拠点をつくるなどの構想をたてた。


無縁社会やベストセラー「葬式は要らない」などに対しても「葬儀はその人が生きてきた証。人間の価値を考えたら、最高級のもてなしでお送りしたい」と見解を示している。そして信徒と一緒に寺院を育てていく「育寺」を合言葉に、「仏性の華を咲かせるような、お題目の心をもったお寺をつくりたい」と目指す未来図を語ってくれた。


4年間の任期で寺院の経済的自立を目指す赤澤師の、今後の活躍に期待したい。

 

【記事紹介】日蓮宗新聞2010年11月号掲載

2010年11月01日